本書の目的は、マインドフルネスを通して、注意力を鍛えて、
それをコントロールできるようにする方法を教えること
現代社会は短い集中でどんどんコンテンツを消費するようにできているので、
注意力が散漫になり、ただぼーっと毎日を過ごして、不満やいらいらをもったまま過ごしてしまう。
逆にマインフルネスについて知ることで、自分の感情や、価値観を知ることができ、
人生をコントロールできるようになるだろう。
重要な要点
やり方は、マインドフルネス瞑想をして、今に集中することで注意力を鍛え、
意識がそれたときにそれたことを知覚することで、注意力をコントロールすることを身につける。
これで感情に翻弄されることなく人生を生きることができる。
自分の価値観をはっきりさせたかったり、モチベーションを管理したかったら、
ジャーナルという書くマインドフルをやってみることがいい解決手段になる
EQとはなにか
Emotional Intelligence Quotient つまり、心の知能指数。
EQは5つの領域からなっている
1自己認識ー自分の内面の状態、好み、資質、直感を知ること
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2自己統制ー自分の内面の状態、衝動、資質を管理すること
3セルフモチベーションー目標達成をもたらしたり助けたりする情動的な傾向
4共感ー他人の気持ち、欲求、関心を認識すること
5社会的技能ー他人から望ましい反応を引き出すのに熟達していること
EQの恩恵
恩恵には次の3つがある
1、優れた職務遂行能力
仕事の業績に関わる要素として、情動面(気持ちや考えかた)が技能や専門知識よりも2倍重要だと本書では語っている。
確かに仕事場で仕事ができる人ってみんな、精神面で大人だなと感じたりするだろう。
2、抜群のリーダーシップ
これもEQのメリット、共感能力が高くて信頼されるリーダーで、なおかつ仲間の士気とやる気を高められる。
3、幸せのお膳たてをする能力
本当のところ、社会で役に立つことも重要だけど、
それ以上にみんなが幸せになる助けができるというのが一番大きなメリットだと感じる
EQを養うステップ
EQを養うということは情動的な面を改善することにつながる。
1注意力を鍛える
2その注意力を自分自身に向ける
マインドフルネス瞑想を通して注意力を鍛えるやり方
簡単なマインドフル瞑想
1楽な姿勢で座る
2呼吸に集中する
3意識がそれたらそれということに気づいて呼吸にまた集中する
ただあるがままに、評価や判断もせずにただあるがままに意識を集中させるだけだ
もっと簡単な方法もある
もっと簡単な瞑想
上の簡単なマインドフル瞑想とは違って呼吸に集中する必要はない
今ここにあるだけでいい。頭に何かが思い浮かんでも、それでもいい。
頭に何かが浮かんでいるなとながめる。
もちろん呼吸に気が向いたら呼吸に集中してもいい。
マインドフルネスは運動のようなもので
やって行けばいくほど、注意がそれたことに気づくのも簡単になるし
深く呼吸に集中することもできる。
この瞑想で、注意力を鍛え、それをコントロールできるようになっていこう。
実生活での応用の仕方
別に座って呼吸に集中することがマインドフルネス瞑想ではない
マインドフル(注意力が集中している状態)であればいいので以下のように日常の生活でも活かせる
・歩いている時に自分の歩いている動作、感覚、に集中する
もちろん道路の近くとかではやらないように!
・マインドフルリスニング
相手の話を遮らず、自分の注意をすべて相手に向ける
うなずいたり、「なるほど」とか相手の話を聞いているという意思表示はいいけど
話を誘導したりしない。相手に話す時間という贈り物を与えているかのように聞く。
・マインドフルな会話
リスニングとルーピングとディッピングからなる
リスニングは相手に注意という贈り物を与える
ルーピングは聞いたことをそのまま繰り返して、聞いているということを示し会話を完結させる
ディッピングは自分自身と会話をすることで、
聞いた内容を自分はどう感じているのかを知ること。
リスニングから始める。まず相手に対して注意という贈り物を与えて、話を全力で聞く。
その話の途中で自分自身の中に情動が沸き起こってきたらそれを認識して、可能なら手放す。(ディッピング)
自分が理解しているかどうかを確認するために話を繰り返して、確認する許可をもらう(ルーピング)
自己認識を育む
マインドフルと自己認識は本質的には同じ
・ボディスキャン
・ジャーナリング
自己知識と自分の正直さを促進するためにこの道具を使う。
ジャーナリングが個人的に好きなので紹介する
ジャーナルは自分と対話をするためにある。
いつも考えている思考を、紙の上に流れさせて、
自分が何を考えているのかを知覚する
いわば自分の中の思考に注意を向けて、それを書くことで助ける。
ジャーナルのやり方
1、紙とペンを用意する(パソコンのメモでもいい)
2、時間を決めて(決めなくてもいい)自分の浮かんできた考えを書き出す
3、この時、考える題材を決めてもいい。(今日は〜がしたい、どんな気分、将来何をしたい、理由は〜とか)
シンプルに頭の中だけで考えていたらごちゃごちゃになるので
思いついたそばからどんどん書いていくのがおすすめ。
頭の中で考えるスペースができて、楽に思考の整理ができるし、自分の価値観とか本当にしたいこと、考えていることに対して、新しい気づきが得られる。
共感能力と自己認識
共感とは?
共感とは、頭のレベルでも、直感のレベルでも理解しようとすること。
同意することではない。異議を唱えることでもない。
共感を育む意味
相手を理解することから始めるので、自ずと信頼を得る。そして人間関係が改善される。
逆に正しく相手が思っていること、状況などを理解していないと、
相手を悪い人だと決めつけている場合もある。
共感的なリスニング
マインドフルリスニングの応用
優しさと好奇心を持って、相手がどう感じているのかを考える
高度に共感的な人のための心の習慣
共感という能力は、全てマインドフルネスというのが密接に関わってくる
それは、マインドフルネスによって、優しさが育まれ、
その優しさが「この人は私と同じ人間だ。幸せになってもらいたい。」
といった考えが自然に浮かんでくるから。
そして次第に心を開く習慣もついて来る
心を開くことで相手が自分と同じような人間で、
それぞれの立場から、判断をして、行動しているということが見えてくる
マインドフルネスを練習することで、
共感についての土台が形成される。
その土台の上に、共感的なリスニングを練習することで、
強力な共感を育む。これが本当の共感。
リーダーシップと社会的技能
思いやりのあるリーダーシップこそが最も効果的なリーダーシップ
思いやりとは何なのか、
思いやりは、他社の苦しみに対する気遣いの感覚と、その苦しみが取り除かれるようにしたいという強い願望とを伴う心の状態である。
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思いやりには以下の要素からなるという。
1認知的な要素ー「私はあなたを理解している」
2情動的な要素ー「私はあなたに同情する」
3動機づけの要素ー「私はあなたの役に立ちたい」
本書を活用するために最初に取り組みたいこと
まずはマインドフルネス瞑想から始める
きつくなったら、少しハードルを下げる
それでも他のことをしたくなったら、別にやらなくてもいい
マインドフルを遊び、とか休憩だと捉えて軽い気持ちでやってみる。
そこから、毎日の生活の中で実践してみる
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